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皮膚筋炎・多発性筋炎は、免疫系が皮膚や筋に対して誤って働くことが原因でおこります。
私たちの身体を守るはずの免疫系が、本来の働きをせずに自身の正常な細胞や組織を標的としてしまう自己免疫疾患(膠原病)の1つで、主に皮膚と筋肉に炎症が起きる病気です。 日本では、2万人程度の患者がおり、男女比は1:3と女性が多い。
症状は全身のだるさ、体重減少、筋肉痛、四肢の左右対称性筋力低下、筋肉の痛みや圧痛、把握痛が認められます。 また、特徴的な皮疹が出ることもあります。皮膚症状が無い場合は多発性筋炎と呼ばれますが、両者は同一疾患です。
治療では、ステロイドが使用されます。免疫抑制剤を併用する場合もあります。 また、皮膚症状に対しては、ステロイドの塗り薬で治療していきます。
しかし、ステロイド使用が長期になり、平均でも寛解まで2年ほどかかるとされています。 その間のステロイドによる副作用や、症状の再発など、他の自己免疫疾患と同様に、患者さんの負担は大きく問題です。
中国医学では、「舒筋通絡*」(じょきんつうらく)作用、「活血化瘀*」(かっけつかお)作用のある漢方薬や鍼灸治療を用いて、皮膚筋炎によって損傷した皮膚や筋肉の腫れ、痛みやその他の不快な症状を改善し、さらに、症状が寛解期には、根本的な治療として、身体の「陰と陽を調和*」させる機能を高めることで体調を整え、再発を防ぎます。
中国医学を用いて、西洋医学のステロイド治療を補完する統合治療は、自己免疫疾患に大変有効で、中国の医療現場では、両者を併用するのが、難病である自己免疫疾患に対する治療の既定路線です。
中国医学(鍼灸治療、漢方薬)は、現代医学とは、違った角度から人体を診る、WHOに正式に認められた、もう一つの医学なのです。
*陰陽の調和:中国医学では、陰陽2つの性質が、互いに影響し合いながらバランスよく保たれている状態を正常で健康とし、逆にバランスが乱れた陰陽の不調和状態には、どちらかが増長したり、減退すれば、病気の原因になると考えている *舒筋:筋肉の動きを伸びやかにすること *通絡:経絡の気の流れを良くする *活血:血の流れを良くする *化瘀:瘀血(古く汚れた血)を取り除き、血をきれいにし、血液の循環をよくする
投稿者:tcm-editor
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