クリニックを知る
治療院だより
その他のカテゴリー
一覧に戻る
腎臓は、心臓から送られてきた血液を腎臓の中の糸球体でろ過し、不必要な老廃物や塩分は尿として排泄し、必要な成分は再吸収することにより、血液をキレイに保つ大切な働きをしています。
この糸球体に炎症が起こる病気が腎炎です。
「慢性腎炎」では、糸球体に病変はないのに、タンパク尿や血尿が続く場合もあります。さらに、慢性腎炎症状に似た病気にネフローゼがあります。「慢性腎炎」により、1日の尿タンパク量が3倍以上多く、低タンパク血症となり、血管の中の水分が減って血管の外に水分と塩分が増えるためにむくみ症状が現れます。
「続発性の腎臓病」とは、糖尿病や痛風、高血圧、膠原病など腎臓以外の病気が原因で起こるものです。糖尿病性腎症、腎硬化症、痛風腎などのほか、悪性腫瘍、薬による副作用、感染症、妊娠高血圧症候群などがあります。
症状の程度にもよりますが、過労をさける、塩分やたんぱく質の摂取量を抑える、などの生活規制をして治療することがあります。用いられる薬には利尿剤(尿の出をよくする薬)やステロイド剤、免疫抑制剤、抗血小板薬などがあります。
慢性病の場合、薬を長期間服用することでステロイド剤などの副作用の心配も少なくありません。さらに、慢性腎炎初期の場合、軽度から中等度のタンパク尿、血尿に対して、西洋医学では完治させるような有効薬は、残念ながら今もなく、経過観察治療となるケースがほとんどです。
こうした時期に鍼灸治療や漢方薬治療で、腎機能回復治療を行えば症状が悪化せずに治癒する可能性が高いのです。また近年増加している糖尿病性腎症に対しても、鍼灸治療や漢方薬治療で、糖尿病に対する治療と、腎臓に関係のあるツボ(経穴)に刺鍼することで腎臓糸球体の血流量を増やし、腎臓組織への血流供給が増えることで、腎臓の負担を軽減し、腎臓の働きを回復させるのです。
腎機能が低下して慢性腎不全になると、人工透析を受けることになります。
血液を透析器に導き、血液をろ過・洗浄してから再び体内に戻すのですが、1日平均4~5時間、週に2~3回受けることが必要とされ、時間的にも大きく拘束されます。
慢性腎炎を鍼灸・漢方薬治療を使って人工透析を未然に防ぐ中国医学療法を試みることも大切です。
東洋医学(鍼灸)は、西洋医学とは違った角度から人体を診るもう一つの医学なのです。
投稿者:tcm-editor
LINE@予約
0742-48-5556