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現代医学では、様々な原因が考えられるが、主に下記のような原因が考えられる。
(1) 筋肉の疲労:酷使によって筋肉が疲れすぎ、神経系統との連携が取れず、筋肉が異常収縮して起るのが最も多いケース。
(2) 血行不良や、加齢による筋肉量の減少:加齢や疲労、冷えによる血行不良などが原因で、温度調整機能が低下し、筋肉が冷えて筋肉の伸び縮みがうまく制御できなくて起こる。特に睡眠中に足がつるという場合は、これが原因であることが多い。
(3)栄養不足・電解質バランスの乱れ:筋肉や神経の動きを調整しているミネラルが、血液中においてバランスを乱すと、筋肉の異常な興奮状態である「痙攣(けいれん)」が起こる。いわゆる「電解質異常」によるもの。カルシウム等のミネラル分の不足が原因ではないかと考えられる。
(4) 持病が原因:椎間板ヘルニア、糖尿病、動脈硬化などの疾患が原因で血流障害から「足がつる」症状が起こる。
中国医学では、筋への血の供給が妨げられた状態(不通則痛)、もしくは、血の不足があるために筋が十分に滋養されていない状態(不栄則痛)となり、筋が痙攣を起こしたと考える。
(血瘀証タイプ)血の流れが悪くなって、1ヶ所で滞ることを血滞(けつたい)といい、血滞により汚れた血を瘀血と呼ぶ。瘀血によって血流が妨げられた場合に起こる。
(血虚証タイプ)外傷や出血性疾患があって失血が酷い状態、慢性疾患を抱えているために血を消耗している状態、脾胃が虚弱なために十分に血を作れない状態などの原因で、血が不足し、筋に十分な栄養や血液が行き渡らないために起こる。
こむら返りの予防に、ふくらはぎと足裏に起こるケースでは、局所のツボとして、「承筋」または「承山」 と足底部を手の指で押すと効果的。
漢方薬では、よく「芍薬甘草湯」が用いられ、日本では頓服のようにこむら返りが起った時にすぐに飲むと効果があるようにいわれている。しかしながら血液の汚れである瘀血を取り除いたり、血の不足を補充したりするには、ある程度の治療期間が必要であり、長期的に服用する必要がある。
副作用が無く安全な処方ではあるが、芍薬と甘草だけという2つの生薬だけで組成されており、痙攣や疼痛の根本原因を治療する本格的な漢方薬を併用した方がより効果的である。
投稿者:tcm-editor
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