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2017年4月号 「未病と治りにくい頭痛について」

「マイタウン奈良」という、ミニコミ誌の取材を受けました!

テーマ 東洋医学を知ろう
~未病と、なかなか治らない頭痛について~
登美ヶ丘治療院 野口 創 院長先生にお聞きしました。

「未病に効く」「未病を防ごう」などといったフレーズを耳にすることも多いかもしれない。この未病とは一体どういったことを指すのか、今回は東洋医学の観点から考える未病の対処法について紹介。

東洋医学が考える「未病」

 未病とは、漢字の通り「未だ発病には至らないものの軽い症状がある半健康状態」のことを指す。例えば、未病には①手足が冷える②疲れやすい③胃腸が弱り気味④よく眠れないなどの症状がある。①~④の状態を放置することで何らかの病気を引き起こしかねない。この①~④の状態から発病するまでの過程を食い止める役割が、東洋医学でいう「未病を防ぐ」という意味につながるのだ。普段、人は病気になってからその症状を抑えるために病院に行ったり薬を飲んだりする。東洋医学はその前段階で兆候を察し、発病しないように防ぐものだと考えられている。

多くの人が悩む「頭痛」へのアプローチ

発病してしまった場合、東洋医学は有効でないのかというと、そういうわけではない。例えば、多くの人が悩まされている「頭痛」は体の不調の1つであるが、頭痛とひとくくりにしてもその原因は人によってさまざま。症状や、それぞれの原因に合わせて、根本的な対処法を実践していくのも東洋医学の特徴だ。

そこで今回は東洋医学の観点からみたさまざまな「頭痛」の特徴を紹介。

●気虚・血虚タイプ頭痛

連続してズキズキする痛みが多く、過労により痛みが誘発・増強されやすい。顔色が悪い・息切れ・疲労倦怠感・目まい・食欲不振などの症状がある。

●痰濁タイプ頭痛

頭が重く痛み、目まい・悪心・嘔吐・痰や唾が多いなどの症状がある。

●お血タイプ頭痛

長期間頭痛が続き、痛む場所が一定している。圧痛があり、刺すような痛みが多いが、時に鈍痛もある。

次に症状に合わせた対処法について紹介

A 首筋からこめかみにかけて痛む・手足が冷える・偏頭痛や頭頂部の痛みがある

「温めて血行をよくする」治療。手の親指と人差し指との間にあるツボ「合谷」と、足首内側のくるぶしから指3本分上にあるツボ「三陰交」が効果的。

B 頭部の一部または両側に発作性の痛みがある・赤ら顔・イライラしがち

「ストレスを取り除く」治療。手首の甲のシワから指3本分ほど上の中心にあるツボ「外関」と、足の甲の親指と人差し指のあいだにあるツボ「太衝」が効果的。

これらは代表的なものであり、他にも痛みの程度や場所によってさらに細かく分類される。気になる人はしっかりと問診を受け、対処法を相談してみては?

何より大切なのは、根本から「健康」を取り戻すこと。自分のライフスタイルを見直し、未病を防ぎ健康でイキイキとした毎日を過ごそう。

投稿者:tcm-editor

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