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先日、各国の糖尿病関連団体でつくる国際糖尿病連合は、2015年の世界の糖尿病人口(20~79歳)が11人に1人に当たる約4億1500万人に上るとの推計を発表した。先進国だけでなく発展途上国でも増加傾向にあり、40年には10人に1人に当たる6億4200万人に達する見込みだとしている。国別では1~3位が中国(約1億960万人)、インド(約6920万人)、米国(約2930万人)、日本は9位で約720万人である。
中国医学では、糖尿病の原因をその症状分析から、「気虚タイプ」「瘀血タイプ」「陰虚燥熱タイプ」「痰濁タイプ」に分け、タイプにあった予防・治療法を考え、治療する。
「気虚タイプ」 気虚、つまり身体の働き(エネルギー)不足。これは、糖尿病患者の60%を占める。膵臓から分泌されるインスリンン不足で血中の糖分をエネルギー源として利用することが難しくなる。
「瘀血タイプ」 北京中医薬大学東直門病院での臨床研究で、糖尿病の中期には、患者の舌の色が暗紫色になることを突き止めた。これは典型的な瘀血(血の滞り)症状。血液中に基準以上の糖質が溶け込むと血液粘度が上がるため血管内では血液循環障害が起りやすくなる。
「陰虚燥熱タイプ」 中国医学では、糖尿病は「消渇」と呼ぶ。ノドの渇き、頻尿、空腹になりやすい。多食多飲が特長的な症状。これらの症状は全て燥熱によって、陰液(体液)を消耗させる。過食、過飲が原因。
「痰濁タイプ」 痰濁とは、体内に溜まった水分や脂質のこと。糖尿病患者の多くは肥満体。中国医学では肥満を痰濁のたまった状態と診る。肥満は高脂血症を伴い易く、血脂は大きな血管に沈着し粥状硬化する。
中国医学により、糖尿病の発症を予防し治療することの有効性は、WHO(国際保健機構)も承認している。
投稿者:tcm-editor
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