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2014年3月号 マッサージ治療の可能性

ストレスホルモン当院でのマッサージは、“中国医学式全身マッサージ”=推拿(スイナ)のことです。
中国医学とは、日本では、西洋医学に対する東洋医学のことです。東洋医学とは伝統的な中国の自然観、生理観や病理観の理論に基づいて、身体全体から病気の根本となる原因を探り、不快な症状を抑えるだけでなく、根本的に改善するためのアプローチを考える“古くて、最も新しい医学”。現代医学とは違う角度から診る、もう一つの医学です。

身体を一本の樹木のように考え、枝や葉先だけに起こっているように見える異常も、栄養を吸い取る根っこや、栄養を運ぶための幹に異常が無いかを診るのです。まず、身体全体から詳しく診断して、鍼灸治療、漢方薬治療や推拿治療を用いて、自然治癒力を最大限に引き出し、内臓や身体のバランスを整え、多くの症状を改善することができるのが東洋医学です。

当院では、推拿治療に加えて、肩凝りや腰痛など、部分的な鍼灸治療や吸玉治療が可能です。
推拿の様々な手技で、ツボや経絡を刺激し、全身の「血」の流れをスムーズにするのです。
しかし、推拿治療だけでは改善できない場合は、痛みのある部位や凝りのひどい部位に、鍼灸や吸玉治療を局所的に加えることで、特に流れにくい「?血(おけつ)」を取り除き、血流不全から来る痛みや不快症状を和らげます。鍼やマッサージによる刺激は、血液の循環を改善して緊張した筋肉を緩めるほか、自律神経や免疫系に作用して自然治癒力を引き出し、様々な症状を改善する効果があると欧米医師会でも認められています。

また、現代病の多くは、ストレスからくる自然治癒力や免疫力の低下が原因とされています。マッサージがストレスホルモンの一種、コルチゾールの血中値、さらには炎症やアレルギー反応に関連するサイトカイン・プロテインをも減少させ、病原体と闘う白血球の量を増やすことは、米国立衛生研究所の国立補完代替医療センターでも科学的に効果があることを認めています。

投稿者:tcm-editor

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