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中世のヨーロッパでは、ギックリ腰のことを「魔女の一撃」と呼んでいました。
靴下をはく、顔を洗う、クシャミなどの日常の何げない動作で、突然、腰の辺りに激痛が走り、大の男が腰を抜かしたように、なぜか寝返りも出来なくなり、あまりの痛みに、「もう、俺の人生も終わりだ」などと泣き叫んでいる、が、しかし、10日も過ぎれば、他人事の様に、ケロッとして笑っている。 ギックリ腰の痛みの変わり様を、魔女の仕業(ユーモアをこめて魔女のイタズラ)に例えていました。
ギックリ腰とは急に起こる腰痛の中で原因のはっきり分からないものをいいます。正式名称は急性腰痛症です。急に痛みが出現し、身動きがとれない程の激痛に襲われますが、多くは数日から長くても数週間で改善します。
ギックリ腰の痛みの特徴は体を動かした時に、腰に激しい痛みが走るというものです。横になって腰を動かさなければ、痛みはほとんどありませんが、寝返りを打ったり、起き上がろうとするだけでも激しい痛みが起こります。 急性腰痛症のような痛みであっても、腰痛が他の原因で起っている場合もあります。椎間板や靭帯の損傷、高齢者の背骨がつぶれる圧迫骨折等のケースです。(圧迫骨折はレントゲンで、腰椎椎間板ヘルニアはMRIで診断が可能です)
ギックリ腰でも、なかなか辛い痛みが改善されない、何度も反復的にギックリ腰が起る場合や、慢性化してしまった場合、さらには腰椎椎間板ヘルニアなどの症状には、鍼灸治療は大変有効です。鍼灸治療の適応症の中で最も効果の高い疾患の1つです。
鍼灸治療には、鎮痛作用があり、ギックリ腰が、1回の鍼灸治療で完治することも多いのです。長くても3〜4回の鍼治療で、ほとんどのギックリ腰が治ります。さらに鍼灸治療のギックリ腰に対する治療効果は、再発の予防や、慢性化の予防につながり、根本的な改善を行うことが可能です。
投稿者:tcm-editor
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