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2010年5月号 帯状庖疹後神経痛

帯状庖疹後神経痛帯状疱疹後神経痛とは、帯状疱疹ウイルスに感染した神経が支配する皮膚領域に起こる慢性的な痛みをいう。この痛みは、帯状疱疹治癒後、数カ月から数年間続く場合もある。

帯状疱疹後神経痛の痛みは、夜間に激しくなったり、暑さや寒さで悪化することもある。帯状疱疹後神経痛は、高齢者に多く起こる、五〇歳以上では帯状疱疹にかかった人の二五~五〇%に、ある程度の帯状疱疹後神経痛がみられる。現代医学では、

  1. 薬物療法
  2. 神経ブロック注射
  3. 物理的療法(レーザー照射)

等で治療をするが、決定的に有効な治療法はまだ確立していない。

中国医学では、痛みの出ている部位に直接、鍼灸治療を行い、ヘルペスウイルスによって破壊された神経を少しずつ回復させていく。また、患部のみに局所的な治療をするだけではなく、体質・原因等を分析し、3つのタイプに分けて、全身治療も並行して行い、頑固な痛みを軽減させる

  1. 気滞お血(おけつ)タイプ:疱疹がなくなっても激しい痛みが止まらず、しばしば両脇の脹痛、不眠、胸苦しさなどの症状。
  2. 寒湿滞絡タイプ:寒さや冷えが痛みを誘発、増強する。四肢の冷え、寒がりなどの症状。
  3. 気血両虚タイプ:痛みはひどくないが、なかなか治まらない。疲れると痛みが増幅、休むと軽減。顔色悪く、疲労倦怠感、食欲不振などの症状。

※「於血」(おけつ)やまいだれの中に於

投稿者:tcm-editor

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