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前立腺炎には、慢性のものと急性のものがある。急性細菌性前立腺炎の場合は、前立腺に細菌感染を起こし、発熱と共に前立腺が大きく腫れ、排尿困難、残尿感、頻尿、排尿時痛を生じる。前立腺が腫れて尿道を圧迫し尿閉塞に至る場合もある。
慢性細菌性前立腺炎の場合は、頻尿、残尿感、会陰部の不快感、疼痛、排尿困難を生じる。急性細菌性前立腺炎との違いは、症状が比較的おだやかで、発熱が認められないこと。どちらの場合も治療には抗生剤や抗菌剤が主となるが、慢性の場合は、しつこく症状が改善しない場合が多い。同じ慢性の前立腺炎でも、非細菌性のものもあるが、症状は細菌性のものと同様。慢性非細菌性前立腺炎が、前立腺炎の中で最も高頻度にみられ、全体の九〇%近くもあるのに、決定的な療法は確立されていない。
身体が冷えると風邪を引きやすいというのは誰でも知っていることだが、身体が冷えると免疫力が低下し、風邪を引いてしまうのと同じように、前立腺周囲、膀胱周囲が、局部的に抵抗力が下がりさまざまな症状を引き起こす原因となる。
中医学では急性前立腺炎を「膀胱湿熱症」と呼ぶ。下腹部の生殖器などを含めて膀胱と呼ぶので、「膀胱湿熱症」には、前立腺炎だけでなく膀胱炎や尿道炎、尿路結石症、慢性骨盤痛症候群などが含まれる。
中国医学も、現代医学の消炎、利尿、止痛、抗菌と似たような治療である「侵入した湿熱邪を取り除く」鍼灸治療を行う。
慢性前立腺炎を「腎陽虚損症」と呼び、炎症を鎮める治療と全く逆の鍼灸治療で前立腺周囲、膀胱周囲を温め、栄養分を含んだ新鮮な血液が運ばれていくように血流改善を行う。
血流が改善されることで、前立腺の細胞に酸素と栄養が与えられて、下腹部の温度が上がり、抗生剤や抗菌剤の角の服用で崩れた前立腺周囲の体内環境を整え回復する
投稿者:tcm-editor
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