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2009年3月号 眼精疲労

最近はパソコンの普及により、現代人は眼を使いすぎ、眼球周囲の筋肉や、視神経に疲労を蓄積させている。軽度の眼精疲労の場合、目の休息や眼球周囲の 筋肉に簡単なマッサージをすることによって快復、改善できる。しかし、眼精疲労も限度を越えれば、目の激痛を引き起こし、自然回復ができなくなり、眼科 疾患に進行する場合もある。

大半の軽度の眼精疲労(疲れ目)であれば、疾病とはいえず眼科の検査結果も「異常なし」である場合が多く、これといった特効薬もない現状から薬も処方さ れない。かといって眼精疲労の原因となっている仕事の量も減らせない、毎日の生活でも、眼の酷使は避けることができない。本人にとって、目が重くだるい・字が読みにくい、ショボショボする・痛む・充血する・乾くなどの症状は本当に辛いもの。このような単純性眼精疲労に対する鍼灸治療では、眼の毛様帯筋や調節機能の疲労回復を目的に、眼の周囲、および後頭部周囲の筋緊張圧痛、硬結などの症状がみられる部位に直接鍼治療を行うことで辛い症状を軽減させることができる。

眼精疲労中国医学では、眼と肝臓は経絡により繋がっており、肝臓が目の機能と深い関わりがあると考えられている。肝臓の機能が低下していると、眼精疲労以外にも、視力障害・頭痛・肩こり・吐き気・便秘・イライラ・不眠・無気力・うつ症状などの症状を引き起こす。このような単純性眼精疲労ではなく、肝臓や身体全体のトータルな治療を必要とする頑固な眼精疲労の場合、鍼治療では、目の周囲の経穴(ツボ)にのみ治療するのではなく、生活習慣、随伴症状などからさらに細かく分析し、それぞれの根本原因、体質に合わせて経穴(ツボ)を選択し、治療を行う。肝の機能を回復させる治療を併用することにより、諸症状が全て連動して軽減していく。このような根本的な治療から、眼精疲労が回復するだけでなく、眼精疲労になりにくい本当の意味での健康を取り戻すことができる。

投稿者:tcm-editor

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