no image

2006年3月号 顔面神経麻痺

顔面神経、三叉神経、舌咽神経などの面部の神経痛及び麻痺、さらに片側顔面痙攣等は、現代医学の検査では、中枢(脳)などに何らかの疾患がある場合を除き原因の特定はできません。発症直後は、一般的に副腎皮質ステロイドや抗ウイルス剤の点滴、星状神経節ブロックなどを行い、改善されなければ、血流改善剤、ビタミン剤などの薬を処方するのみでまだ特効薬はないのです。

中国医学では、過度のストレスや疲労などで体力、免疫力が低下し、身体の中の正気(抵抗力)が不足し、顔面部の経絡を防衛できなくなると経絡の流れが悪くなり、筋肉が疼痛、麻痺、痙攣などの症状を引き起こすと診断します。

中国医学の治療は、針灸治療によって身体の中に、侵入した邪気を取り除き経絡の流れを改善し、気血が疎通することによって疼痛、麻痺、痙攣した神経の働きを徐々に回復させてゆきます。

どのような疾患でもそうですが、早い段階での針治療は、非常に効果があります。頑固な痛み症状などの後遺症に悩まれている方、病院での治療に行き詰まっている方、副作用もなく、身体に優しい針灸治療で、根治を目指されることをお薦めします。

自然科学が自然を全て解明できないのと同じように現代医学も人体に対してまだまだ未解明な部分が多いのです.現代医学の治療で行き詰まった場合には別の角度(発想の転換)から打開策を考えていくことも必要です。中国医学は独自の生理観、病理観及び診断、治療の方法を持つ、もう1つの体系化された医学なのです。

投稿者:tcm-editor

一覧に戻る