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2005年9月号 膝の痛みと治療法

膝の痛みは大きく分けて4種類です。

  1. 「靭帯の損傷によるもの」膝の捻挫
  2. 「膝軟骨の損傷によるもの」内側・外側半月板の損傷
  3. 「筋肉(腱)の損傷によるもの 」大腿四頭筋が付着する膝蓋骨上端の部分の損傷
  4. 「関節の変性(変形)によるもの」膝関節に負担がかかり、軟骨が消失し起こる

女性に多いのは、「関節の変性(変形)によるもの」です。膝関節は大腿骨と脛骨と膝蓋骨によって構成され、数多くの非常に強靭な靭帯により連結されています。この関節はちょうつがい(蝶番)で、テコの作用により、立ち上がったり、走ったり、蹴ったりするときに重要な役割をします。

膝の悪い患者さんの多くは大腿四頭筋等の筋力が弱く、萎縮し、上半身の体重を支えられなくなり、膝関節に負担がかかり、関節にストレス(摩擦)がたまり、関節軟骨の消失とともに骨棘が形成され大腿骨と脛骨の間が狭くなり起こります。

鍼治療は、変形性膝関節炎の患部である軟部組織、膝関節周りの筋肉に刺針し直接治療できる唯一の方法です。

皮膚の上から薬剤を塗っても、実際に軟部組織や、筋肉まで浸透する割合は少なく、副作用なども気になります。その点、鍼治療は副作用もなく安全な治療法です。さらに、中国医学的に、膝関節と関係の深い経穴(ツボ)にも合わせて刺針し、局部の治療のみでなく、全体の治療を行い、効果を高めます。

西洋医学よりも東洋医学が得意とするもの、即効性があるもの(疾患)も多いのです。

西洋医学でいきづまった場合は、別の角度から治療(東洋医学)を試みることも大切です。

投稿者:tcm-editor

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