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2004年10月号 しつこい頭痛と鍼灸治療・その1

病院の検査では特に異常がないのに、なかなか根治できない慢性的な 頭痛は多いものです。痛みの出る部分(目の奥、こめかみ、頭頂部、前頭部)、痛みの性質(ズキズキ、重い、締め付けられるように、刺すように)など、その 症状は多様です。中医学では、そうした痛みの部位や性質、更に持続時間などの面から痛みの原因を分析して診断・治療します。慢性的な頭痛となると、体質的 な問題が背景に潜んでいたりします。中医学では、五臓(肝・心・脾・肺・腎)、血流、冷え、熱、ストレス、湿気など、痛みの原因に合わせて鍼治療します。

【頭痛の主な症状と対処法】

  • 首筋からこめかみにかけて痛む・手足が冷える・偏頭痛や頭頂部の痛みには「温めて血行をよくする」治療。
  • 頭部の一部または両側に発作性の痛み・赤ら顔・イライラが強く怒りっぽいといった症状には自律神経を安定させ、「ストレスを取り除く」治療。
  • 頭が重く痛む・目眩や悪心・嘔吐をともなう・タンや唾を盛んに吐くといった症状には「水分代謝をよくする」治療

大切なのは、たかが頭痛と放っておかないこと。痛みというのは体が発する危険信号です。(頭痛の原因となっているものが更に他の病気へ発展することは多 い)その原因を突き止め体質改善していくことが、健康を維持することです。中医学(鍼灸治療)は、予防医学としても発展してきたのです。

投稿者:tcm-editor

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