トミー:中国医学治療(鍼灸治療、漢方薬、推拿)は、中国では保険診療なんですよね?
実際には、鍼灸治療費は1回の診療で幾らかかるんですか?🧐
SO院長:都市や病院にもよりますが、1回100元~200元(2000円~4000円)ぐらいです。

トミー:結構高いですね!😱そこから何割が保険で支払われるのですか?
SO院長:会社などの保険は、半分ぐらいです。さらに個人で保険に入っている場合は、さらに3割りぐらい個人保険で支払われるので、本人の支払いは2割ほどになります。
トミー:200元(4000円)としても、負担額は、約40元(800円)なので助かりますね。😃
SO院長:あと、診療費以外に、医師の指名料20元~200元(400円~4000円)別途必要です。
これも基本的に保険適応ですが、自分の希望で指名料の高額な名医を選ぶと自費扱いになります。
トミー:いろいろとややこしいですね。😅
SO院長:中国の医療制度は、基本的には、中国医学治療(鍼灸治療、漢方薬、推拿)にも保険適応で素晴らしいのですが、確かに多くの問題点もあります。
トミー:どこの国でも、医療費は、常に問題が多いですね。
もう少し中国の保険制度について教えてください🙏🏻
SO院長:はい、説明しますね。
「中国の医療保険」
中国には、日本のような国民健康保険制度はありません。基本的に国が、国民の医療費を負担する制度がないのです。
病院などで医療を受ける際、一般的には、国民の医療費は基本10割負担です。
ですが、もともと国営企業しか存在しなかった共産主義時代の名残で、会社に勤めると、日本の社会保険のように会社が医療費の一部を負担してくれる制度があります。
しかし負担してくれる額は、会社によって多少違いますが、医療費の50%、残りの50%は自己負担となってしまいます。
北京・上海など大都市部に住んで働いている人は、問題無いのですが、
地方都市戸籍の人が、高度な医療や名医を求めて自ら大都市に来て医療を受ける場合、全額自己負担となり会社は医療費を負担しない制度になっています。
以前は、医療費がそこまで高額でなく、半分程の負担であれば、個人でなんとか支払いできていたのですが、
現在は医療費が高騰しているため、負担額も大きいので、各個人で保険会社の医療保険にも入り、病気になった時には、自己負担分の医療費を保険会社に負担してもらう人がほとんどです。
個人医療保険は決して安くなく、
毎月500~1000元(10000~20000円)もの額を保険会社に支払う必要があります。
ですが保障は手厚く、自分が入院することになった場合は、保険会社が8割程度の医療費を負担してくれることになっています。
中国人が自国に抱く不満のトップに上げられるのが医療費の高騰です。
医療費が高すぎるので病院に行きたくても行けない中国人は多くいます。
例えば、農村部の人たちは身体の調子が悪くてもお金がかかるので病院に行けませんし、名医の診察を受けたくて、大都市の大きな病院で診てもらうことなんて到底できません。
そのため肺炎や簡単な内臓疾患など、病院で適切な治療が受けさえすれば治る病気でも、治療を受けられず命を落とすケースも少なくなく、中国では大きな社会問題となっています。
『西洋医学とは違う角度から人体を診る鍼灸治療は、もう一つの医学なのです』



