トミー:院長の本棚に大切に置いてある赤い箱に「熊胆」って書いてありましたけど、あれは何ですか??🧐

SO院長:日本語では「ゆうたん」「くまのい」と呼ばれる貴重な漢方生薬です。
トミー:原料は、熊の胃か何かですか?😅
SO院長:いえいえ、熊の胆石です。
他にも、牛の胆石「牛黄(ごおう)」もありますが、どちらも非常に高価な漢方生薬です。
トミー:そんなモノまで、漢方薬に使ってるんですね。でも、胆石って病変なのに、どうやって、胆石があるのかどうかを判断するんですか?🤔
SO院長:もちろん、難しいですよね・・・。
ですので、昔は超貴重だったのですが、今は胆汁を取り出し精製して作れるようになりました。
ですが、中国では、熊の胆汁を採取するため、熊を飼育し、チューブで胆嚢から胆汁を直接採取するという残酷な方法を行っているため、倫理的な問題から、多くの動物保護団体が反対運動を行っています・・・。

トミー:そうなんですね、それはひどいですね。😱😭
SO院長:中国では、漢方薬として需要があるので、現在でも続いているのです。
本当に、かわいそうなのですが・・・。
ついでに、「熊胆」が西洋薬としても使われていることや、
漢方薬から西洋薬を開発したケースの例を説明しますね。
トミー:面白そうですね、よろしくお願いします。🙇
「漢方薬成分から作られる西洋薬」
驚くことに日本では「漢方薬は効果がない⁈」と、たまに耳にしますが、漢方薬の有効性を証明する良い例があります。
漢方薬の成分を抽出・精製して作られる西洋薬の存在です。例えば、胃薬の「ウルソ」です。
主成分は「ウルソデオキシコール酸(UDCA)」で、「熊の胆石(胆汁)」から作られる漢方生薬「熊胆(ゆうたん)」の薬効を起源とし開発された西洋薬です。
「熊胆」は、奈良時代に遣唐使が中国から日本に伝え、大変貴重な漢方生薬とされていました。
1927年、岡山大学で「熊胆」の主成分が特定され、その成分は、ラテン語の「熊」の総称「ウルスス」から「ウルソデオキシコール酸」と命名されました。
その後、「ウルソデオキシコール酸」の研究が日本で進められ、化学的に合成することに成功しました。
発見から合成まで、日本人の手によって成し遂げられた漢方薬由来の西洋薬なのです。
「ウルソ」は、1957年の発売以来、半世紀以上が経ち、現在では、世界50カ国以上で、「ウルソデオキシコール酸」製剤が使われています。
他にも、何十年も前から使われている漢方薬の生薬成分由来の西洋薬としては、アヘンから単離し、精製した薬の「モルヒネ」や、白柳の樹皮からサリチル酸を抽出し、精製した薬の「アスピリン」などが例として挙げられます。
これらは漢方薬の生薬から有効成分を抽出し、単一成分を化学的に合成した薬として開発されたものです。
近年では、漢方薬の生薬成分から新薬を開発する研究が非常に注目を集めています。
多くの漢方薬は複数の生薬の混合物であるため、その作用メカニズムは複雑ですが、現代の科学技術によって、特定の有効成分を特定し、その薬理作用を解明する試みが進められています。
『漢方薬治療は、西洋医学とは違う角度から人体を診る、もう一つの医学なのです』





