トミー:鍼治療を受ける時に「鍼を打たれピリッと感じるのが怖い!」って、患者さんが多いですよね…。あのピリッと感じるのは、何なんですか??🤔
SO院長:鍼の“ひびき”ですね。
僕が、中国留学中に一番驚かされたのが、日本では怖がられるのに、中国の患者さんは、鍼治療で“ひびき”がないと、逆に患者さんから要求されることでした😅
トミー:中国の患者さんは、あの鍼の“ひびき”が好きなんですか!!😱
SO院長:そうではなくて、鍼治療の際に鍼の
“ひびき”を感じた方が、効果があると知っているからです。
日本では、鍼治療が中国ほど普及していないため、あまり認知されていません。
トミー:でも、日本には刺さない鍼治療もあるじゃないですか!🧐
刺さない鍼治療は効果ないんですか?
SO院長:いえいえ。
鍼は皮膚に刺入せず、皮膚に接触させるだけでも効果があるため、接触鍼という刺さない鍼があり、小児鍼治療でよく使います。
トミー:大人にも接触鍼じゃ、
治療は無理なんですか?😅
SO院長:大人にも効果がないという訳ではありませんが・・・。
小児鍼治療は、日本で発展したとされており、中国では小児でも大人でも刺入する鍼治療が主です。
トミー:では、日本でも、鍼の“ひびき”を理解して、怖がらず慣れてもらえるように患者さんに丁寧に説明して、もっと理解を広めないといけませんね!😤
SO院長:その通りです!
では、もう少し説明します。
「鍼灸治療の鍼の“ひびき”と効果」
鍼治療の際、鍼を刺入した奥の方に、ピリッ、ズーンとした感覚(鍼の“ひびき”)を感じることがあります。
逆に、全く何も感じないこともあります。
では、鍼の“ひびき”を感じた場合と感じなかった場合で、鍼治療効果の違いはあるのでしょうか??
結論から言うと、
どちらも鍼治療の効果はありますが、鍼の“ひびき”を感じた方が、経穴(ツボ)や部位によっては、より高い治療効果があります。
例えば、肩こりの治療で、ほとんど何も鍼の
“ひびき”を感じない場合でも効果はありますが、ひどく凝った部位に鍼の“ひびき”をしっかりと感じる鍼治療を行うと、さらに効果が出ます。
しかし、鍼の“ひびき”が苦手な患者様に効果を得るためでも、無理に強い刺激を加えると、緊張して身体が強ばり逆効果になってしまうこともあります。
同じ症状でも、年齢、身体や病気の状態によって、鍼治療の刺入深度、刺激方法や刺激量を調節することが大切です。
中国医学では、針の“ひびき”を
「得気(とっき)」と呼びます。
中国では、針治療で「得気」を感じると、針が筋肉の硬結部分に届いている、または経穴(ツボ)に正しく刺入されているサインと捉えています。
これは、治療効果を得るために非常に重要であり、得気があるほど、治療効果が高まる傾向があるためです。
鍼治療で、「得気」が生じるメカニズムは、まだ科学的に十分に解明されていませんが、現在までの研究では、筋肉の収縮、神経の興奮、血流の変化などが関与していると考えられています。