SO院長のBLOG(記事)

トミー:漢方薬の成分から、西洋薬が作られるケースもあるんですか?🧐

 

SO院長:漢方薬(生薬)の成分を抽出・精製して作られた西洋薬は結構多くあります。

 

トミー:そうなんですね。例えば何かありますか?🤔

 

SO院長:ブログ91号(25年10月27日)で、紹介した熊胆という漢方生薬から作られる胃腸薬の「ウルソデオキシコール酸」や「柳白皮」由来の「アスピリン(解熱鎮痛薬)」、「ケシの実(阿片:アヘン)」から単離し、精製した薬の「モルヒネ(鎮痛剤)」などです。

 

トミー:そうでしたね、忘れてました💦他にはありますか?っていう意味です・・・😅

 

SO院長:他には「麻黄」由来の「エフェドリン(気管支拡張剤)」も漢方薬由来です。

 

トミー:スゴイですね!「麻黄」から作られた西洋薬もあったんですね。👍

 

SO院長:あと、漢方薬から抽出した成分で、マラリアの薬を開発しノーベル賞を取られた中国の研究者がいたのを思い出しました!

 

トミー:ノーベル賞ですか!スゴイですね!
勉強不足で、知りませんでした。💦

 

SO院長:北京大学医学院(現・北京大学医学部)薬学科を卒業後、中医研究院(現・中国中医科学院)の中医薬研究所で研究されていた女性研究者です。

ちなみに、中国中医科学院は、僕の留学していた北京中医薬大学附属の東直門病院の近くにあり、何度も行ったことあります。

 

トミー:なぜか、SO院長が行ったことのある研究所って聞くと、急に身近に感じますね!😅

 

SO院長:それでは、漢方薬からか開発されたマラリア薬について詳しく説明しますね。

 

「マラリア治療薬は、漢方薬から開発」 

現在、マラリア治療薬に用いられている「青蒿素(チンハオスー)」=アーテミシニンを漢方生薬の「青蒿(チンハオ)」の成分から発見した

中国の女性研究者『屠呦呦(トゥーヨウヨウ)』は、2015年に、自然科学分野で中国初ノーベル医学生理学賞を受賞しました。

ノーベル賞を受賞時の屠呦呦氏

屠氏は、中国の伝統的な漢方薬に着目し、マラリア症状に似た風熱病(風邪と熱邪が混在した発熱を伴う病態)に対する2,000件を超える漢方処方を元にスクリーニングを行い、ヨモギの仲間である「青蒿(チンハオ)」=Artemisia annua:和名クソニンジンにたどり着きました。

研究過程では、青蒿からなかなか安定した抽出物が得られなかったのですが、

屠氏が参考にした4世紀(東晋時代)に葛洪(グーホン)が著した中国最古の中国医学救急療法の医書「肘後備急方」(応急処置法の手引き)の中には、

「青蒿一握以水二升漬絞取汁盡服之」(一握りの青蒿を水2升に浸し、絞った青蒿水を飲む)と記されていました。

この水による抽出方法を参考に、高温抽出から低温抽出への転換を思いつき、マラリアに効果のあるアーテミシニンの発見・開発に成功しました。

アーテミシニンの開発が、ノーベル医学生理学賞を受賞したことは、「中国医学(TCM)」が世界でさらに注目されるきっかけにもなりました。

現代でも、伝統的な中国医学の漢方薬成分を現代科学技術で分析・解明し、新薬開発へ応用する研究は、非常に注目されています。

「中国医学は、古くて最も新しい医学なのです」

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