トミー:中国医学の「中風(ジョンフォン)」って、日本語の「中風(ちゅうぶ)」と同じ意味ですか??
SO院長:ほぼ同じです。中国医学由来の日本語です。最近は、あまり使わないですけどね!
他には、中国医学基礎理論でいう生命活動を支えるエネルーギーである「気(チィー)」を使った日本語は沢山ありますよ。
トミー:そうなんですね!例えばどんな言葉ですか??🧐
SO院長:陽気、陰気、血気、元気、正気、湿気、暑気などなど、非常に多いです。
トミー:すごく沢山ありますね!🤔こんなに言葉にまで、中国医学の影響を受けてる日本なのに、
中国医学が普及してないなんて・・・。😅
SO院長:僕も同感です!本当に残念ですね。😭
それでは「中風」について勉強をして、もっと中国医学を知ってもらいましょう😊
トミー:はい、よろしくお願いします!
脳卒中の前ぶれ・後遺症の鍼灸治療
脳卒中は、かつては死亡原因第1位で、
現在でも第4位です。
脳卒中の半数以上は、脳梗塞が原因です。
脳梗塞は血栓が詰まったり血管が狭くなって血液が流れにくくなったりすることで起こります。
また、脳が出血することによって発症する脳内出血や、くも膜下出血も脳卒中に含まれます。
今でも、高血圧、動脈硬化、コレステロール値が高い、高脂血症など血液循環に何らかの異常がある人にとって、大変な脅威であることは変わりません。
高血圧の早期発見や、医療技術の進歩で、死亡率は下がったものの、後遺症問題は依然深刻です。
中国医学では脳卒中のことを「中風(ジョンフォン)」と呼び、
「中」は「当たる」、
「風」は「速く」という意味で、
矢が射抜かれたように突然倒れることから名付けられ、
中国医学が最重要とする予防医学の
観点からも「中風」に対しても初期段階での発見に努めてきました。
脳卒中には、「前ぶれ(前兆症状)」があるので、前ぶれ段階での初期治療が最も大切です。
中国医学の古い医学書には、まず
「めまいを中風の漸(前ぶれ)なり」
「親指だけがしびれるものは3年以内に必ず中風」と書かれています。
局部に現れる「しびれ」症状は、血液循環障害から起こる症状の1つで、脳内の血管にも血流障害があると推測し、発症前の未病状態から、
血液循環障害の原因に合わせた鍼灸治療や漢方薬で、原因を取り除き、血流を改善し、発症を未然に防ぐ治療を行います。
また、後遺症の治療では、脳卒中後、半身麻痺で片側の手足が動かせない等の運動障害に対して、筋力低下や萎縮が始まる前に、鍼灸治療や漢方薬での中国医学治療を行います。
出来るだけ早い段階で患側の血流を改善させ、血流不足による筋肉の萎縮や麻痺の進行を食い止め、早期回復させることが大切です。
現在は、日本でも脳卒中患者に対する早期リハビリを重要視するようになってきましたが、
中国の病院では、遙か以前より、西洋医学の治療と同時に、中国医学の鍼灸治療や漢方薬治療が統合医療として行われています。
このような統合医療体制の結果、患者の麻痺などの後遺症を未然に防いだケース、軽かったケースなど多くの有効性があった症例を私は実際に中国で見てきました。
今、後遺症に苦しんでいる方は勿論、前ぶれで不安を感じたり、血液の循環に何らかの異常がある方は、是非、予防のために鍼灸治療や漢方薬を取り入れ、健康を取り戻しましょう。
『西洋医学とは違う角度から人体を診る鍼灸治療は、もう一つの医学なのです』


